[パソコン作画編第10回]
集中線を描く
 今回は集中線や流線などをパソコンで描く方法を紹介します。アナログの作画では、集中線はけっこう手間のかかる作業ですが、パソコンの場合はフィルター機能を使って、簡単に描くことができます。ただ、とてもきれいに線が引けてしまうので、「無機的に見えてしまう」と、この機能を使わない作家さんもいるようです。使用ソフトはComic Studioです。

●集中線を描いてみる

  では具体的に、集中線を描く手順をみてみましょう。
 上の大きなコマを選択し(画面では薄い緑色で囲った部分)、メニューから「集中線」を選びます。
 真ん中の赤い×印が中心点になります。プロパティで長さや線の間隔や入り抜きなどが設定できます。最初は思ったような集中線にならないかもしれませんが、数値やチェックボックスをいろいろ変えてみて、どのような集中線になるか試してみるといいと思います。特に「乱れ」を指定することで、ある程度の手描き感も表現できます。下にいろいろと数値を変えた例を紹介しましょう。
▼これは「曲率」をいじって曲線の集中線を作ったものです。
▼こちらは内側も外側も「入り抜き」にチェックを入れ、ウニ状にした例。
▼「ずれ」や「間隔」の「乱れ」などを使い、激しい勢いのある集中線です。線はきれいですが、手描き風な感じになりますね。
 気に入った集中線ができたら、プロパティのOKを押して確定させます。レイヤーに集中線などのフィルタを加えたことをあらわす印がつきました。でも「やっぱり少し調整しなおしたい...」という場合はプロパティの集中線を開けば、またやり直しができます。適度な数値を見つけるまでは大変ですが、コツがわかると、とても簡単にできます。

●流線を描いてみる

 同様に、スピード線などの流線もフィルター機能でできます。今度はメニューから「流線」を選びます。やはりプロパティで数値などを変えることで、様々な流線が表現できます。
 数値を変えて、いくつか作ってみましょう。
▼角度を変えてみました。
▼「ずれ」や「乱れ」を使い、激しい流線にした例です。
▼内外両方に「入り抜き」を入れ、曲率を変えた例。暴風のようなイメージが作れます。
 いかがですか? これでいろいろな効果背景が作れそうですね。ところで、Comic Studioのフィルター機能には、もう一つあります。「消失点」です。

●消失点はどう使う?

 上で紹介した、集中線・流線はそのまままんがの背景にも使えるものでしたが、この「消失点」は作画の補助機能のようなフィルターです。建物などを描くとき、2点透視図法できちんとパースを出しますが、この補助線を簡単に描いてくれる機能です。
▼消失点の場所や補助線の間隔などは自分で設定でき、補助線の数も好みで増やせます。
▼この補助線をガイドにして、別のレイヤーで、建物などを正確に描いていきます。邪魔になった補助線はあとでレイヤーごと消してしまえばいいわけです。そうそう使う機能ではありませんが、便利ですね。

 次回は変形機能の紹介をします。「顔を描いたら、目が小さすぎた」、「建物にもっとパースをつけたい」… そんなときに便利な機能です。お楽しみに!(7月7日(月)更新予定)
サンプルまんが作成 (C)十神 真
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