[パソコン作画編第8回]
トーンを貼る(1)
 仕上げの中で何が一番手間かといえば「トーン貼り」でしょう。特に髪の毛などの入り組んだ部分のトーンはカットするだけでも大変です。パソコンで作画する大きなメリットがこの「トーン貼りが簡単」なことです。貼るところを指定すれば、一発でトーンが貼られますし、気に入らなければやり直しも容易です。あとあとトーンがはがれてしまう心配もありません。今回はこの「トーン貼り」について紹介しましょう。今回も作画ソフトはComic Studioを使用します。

●線画の修正をしておこう

 トーンを貼る前に、まずは線画の修正をすべて済ませておきましょう。トーンを貼ったあとに線画の修正がでると、線だけでなくトーンまで修正しなければなりません。手間をかけないためにも、線画はこの段階で確定させておいたほうがいいと思います。

 サンプルは線画修正前の画像です。修正箇所は赤い円で描いてあります。
消したい絵が描画されているレイヤーを選択し、消しゴムツールで消していきます。
 もし下の絵のように、消しゴムで消しすぎた場合(消しすぎた箇所は赤い円内です)は…
 ヒストリーで戻る(ctrl+z)で線を消しすぎる前の状態に戻ってやり直せます。失敗を恐れることはありません。簡単ですね。
 消しゴムでなくホワイトをのせて修正することもできます。この場合、ホワイト用のレイヤーを新規作成し、マジックなどの描画ツールでカラーは白を選択します。通常のまんが作画と同じように、絵の上に白インクをのせて、消していく感覚です。何らかの理由で後に修正前の状態に戻したりする場合には、このホワイトをのせる方が便利かもしれません。
 注意したいのはホワイトをのせると、そこに白インクがのっている状態…ということになり、選択範囲をするときに、ホワイトの所だけが選択されません。後でトーンを貼る際は、そのホワイトのレイヤーを線画レイヤーと統合すれば問題ありません。もちろん「もう後は修正しない…これで完璧!」という確認をしてから統合しましょう。
 これで修正完了です。下のイラストの状態ですね。
 なお後で修正前の状態に戻りたくなる場合にそなえて、こまめにデータを保存しておいたほうがいいでしょう。つねに上書き保存していると、いざという時に戻れないので、ゲームなどのセーブデータと同じように、重要な変更がある際はファイル名を変えて別に保存しておきましょう。また保存先などを分けて(別のHDDやCD-RW、USBフラッシュメモリなどに)保存しておけば、HDDが壊れた…などの不測の事態が起きても最悪すべてのデータがなくなるということはありません。

●トーンを貼ってみよう

 準備が長くなりましたが、ここからトーンを貼る工程に進みます。パソコン作画ソフトにはアミ点トーンの他にも、柄のトーンなども収録されていますが、作業の基本は同じです。サンプルではアミ点トーンを髪の毛に貼ってみます。

 まずはマジックワンドツールなどでトーンを貼りたい箇所を選択します。画像は女の子の髪部分を選択してます(実際には選択範囲は点線で表示されますが、わかりやすくするために画面では紫色で囲ってあります)。
 選択範囲をする時に出るランチャーの右端で、アミ点などの簡単なトーンは貼れますが、基本的には「素材」から貼るのが良いでしょう。
 ちなみにこちらがランチャーで新規トーンを選択した際に出る画面です。アミ点や線などの種類や濃度など調節してからOKボタンで貼れます。
 戻ります。「素材」から貼りたいトーンを選択し、左上の素材の貼り付けボタンでトーンが貼れます。
 トーンを貼り終えた状態です。
 「え、これだけ?」と思われるかもしれませんが、本当に簡単ですね。むしろ、この前の修正のほうが大変です。気に入らなければ、1ステップ前に戻って、いくらでもやり直せます。

 次回は、グラデーションなどのトーン応用編です。お楽しみに!(6月2日(月)更新予定)
サンプルまんが作成 (C)十神 真
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