[パソコン作画編第2回]
パソコン作画に必要なもの
 前回もお話ししましたが、パソコン作画するためには、いろいろと機材を揃えなければなりません。本格的にパソコン作画するとなると、相当の出費になります。「高額な投資をしたけど結局使いこなせなかった」なんてことになるかもしれませんから、最初は低価格なものを使ってみて、「これなら使えそうだ」となってから、導入するのがいいでしょう。
 このまんが家養成講座でも、なるべく高価な機材を使わずに作画する方法を紹介していきます。では最低限どんな機材が必要になるのでしょうか。

●必要なもの1:パソコン本体

 まずはこれがあることが前提です。機種ですがWindowsXP,Vistaが動作するパソコンです。Windows98やWindows Meなどの古いパソコンの場合、まんが制作ソフトが動かない場合があります。なおMacでも描けないことはありませんが、このまんが家養成講座では対象外です。

 家族みんなで使っているパソコンでも、あなた個人で使っているものでもかまいません。ノートブック型でも大丈夫ですが、できれば写真のようにモニター、本体、キーボードなどが分離したデスクトップ型のほうが使いやすいでしょう。またパソコンによって快適性はずいぶんと変わります。当然最新型がいいのですが、使い勝手を体験するだけなら、5~6年前のパソコンでも使えるようです。

●必要なもの2:ペンタブレット

 まんが作画ならではの機器です。板のような本体に専用のペンで、絵を描くような感じで使用します。ここに描いた絵がパソコンの画面上に反映されます。筆圧なども検知してくれますから、線にタッチをつけたりすることも可能です。

 写真で紹介したのは、ワコムの『BAMBOO(バンブー)』という製品です。A6サイズと小さいのですが、低価格(約1万円)です。まんが制作用の体験版ソフトが同梱された『BAMBOO COMIC』も販売されています。

●必要なもの3:まんが制作ソフト

 上で紹介した『BAMBOO COMIC』には、『Comic Studio MINI』や『Comicworks体験版』などのまんが制作ソフトが付属していますから、あえてソフトを購入しないくてもいいでしょう。ただしこういった付属のソフトは製品版と比べ、機能が制限されていることが多く、データ保存に制約があったり、使えるトーンが少なかったりします。体験ということなら、これでも十分ですが、できれば専用のソフトの入門版を購入することをおすすめします。付属版に比べ、機能制限が少なく、上位版への移行も容易だからです。

 写真で紹介したのは、どちらもまんが制作専用の入門用ソフトウェアです。
『Comic Studio Debut』はセルシスの製品で、プロのまんが家さんも多く使っている『Comic Studio』シリーズの入門版です。価格は約1万円。
『Comicworks』はトーンやまんが用品で有名なデリーターの製品です。200種もの豊富なトーンが使えます。価格は約8000円。
 まんが専用ではありませんが、アドビの『photoshop』を使用しているまんが家さんもたくさんいます。低価格版の『Photoshop Elements』ならば1万円~1万5千円で購入できます。

●必要なもの4:スキャナー

 どの段階からパソコン作画をするかによって、この機器が必要になるかどうかが決まります。絵コンテや下描きの段階からパソコンを使ってまんがを描くのなら、なくても大丈夫です。しかし、このまんが家養成講座ではプロの作家さんの主流である「仕上げの段階でパソコンを使う」ことをメインに紹介していきます。まずは普通に原稿用紙にインクとペンで描いて、トーンやベタ塗り、修正などをパソコンで行う方法です。そのためには線画を描いた原稿をパソコンに取り込む作業が必要になります。このときに使うのがスキャナーです。コピー機のように、上面の画像読みとり面に原稿をおいて使います。

 写真はある作家さんが愛用しているスキャナーです。MUSTEK(マステック)という会社のUSB接続A3版フラットベットスキャナーで、ネットで探して購入されたそうです(3~4万円)。B4版の原稿用紙をスキャンするには、こういったA3版対応の大型スキャナーが必要なのですが、製品数がとても少なく、国内メーカーなどではエプソンのESシリーズなどがありますが、いずれも10万円を越える価格です。
 A3版のスキャナーは高価ですが、みなさんの家に、プリンターとスキャナーが一体になった複合機はありませんか? A4版のスキャナーや複合機なら、製品数も多く、低価格です。B4の原稿を一発で取り込むことはできませんが、分割してスキャンすることで、このような製品でも代用できます(方法は次回以降に紹介します)。

●必要なもの5:プリンター

 まんがを描くだけなら必要ありませんが、作品を新コミに応募したり、紙にどう印刷されるかの確認用に必要です。応募原稿サイズのB4で印刷できるレーザープリンターやインクジェットプリンターがあるとベストですが、こちらも高価ですから、確認用であれば、A4サイズの印刷ができる複合機やインクジェットプリンターでかまいません。(現在の小学館新人コミック大賞の応募規定では、手描きもパソコン作画もB4の原稿サイズで応募することになっています。B4へのプリント出力に関しては、後日対応方法を紹介します)

※なお、ここで紹介した製品の価格はあくまで目安です。実際の購入価格はネットなどで検索してください。

 次回はパソコン作画用のソフト(Comic Studio DebutやPhotoshop Elementsなど)について、使い勝手などを紹介してみたいと思います。お楽しみに!(2月18日(月)更新予定)
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