[パソコン作画編第3回]
まんが制作ソフト
 パソコン作画をする場合、Comic StudioやComicworksなどのまんが制作専用ソフトを使うか、PhotoshopやPainterのようなグラフィック系ソフトを使うことになります(両方のソフトを機能によって使い分ける作家さんもいます)。今回はこのうちまんが制作専用のソフトにしぼって機能や使い勝手を紹介したいと思います。

●セルシス「Comic Studio4.0(コミックスタジオ)」

 多くのプロ作家さんも使っているソフトで、現在バージョン4.0になっています。非常に多機能で、このソフトがあれば、絵コンテ(ネーム)から下描き、作画、印刷まですべてのまんが制作工程がパソコン上でできてしまいます。反面、すべての機能を使いこなすにはかなりのスキルが要求されます。
製品のラインナップは、
○入門版の「Comic Studio Debut(デビュー)」12,600円
○プロ仕様の「Comic Studio PRO」25,200円
○最上位版の「Comic Studio EX」48,300円

 Comic Studioはグレード毎の機能差が大きく、本格的に使うならPRO版以上が必要です。PRO版以上なら3,000種類以上のトーンが使えますし、EX版ならデジカメで撮影した写真を背景用に加工してくれる「2DLT機能」などが使えます。

●デリーター「Comicworks Ver.2(コミックワークス)」

 Comic Studioほど多機能ではありませんが、必要な機能にしぼってシンプルな操作ができるように考えられたソフトです。スキャナーから取り込んだまんが原稿を仕上げるのに特化しているといってもいいでしょう。入門版でもPhotoshopのPSD形式のファイル入出力ができるので、いくつかのソフトと連携しながら使うのにもいいと思います。
製品のラインナップは、
○入門版の「Comicworks Ver.2」8,925円
○上位版の「Comicworks Ver.2 MAX」19,740円

 上位版との違いは収録トーンの数と解像度(入門版は200種類、MAXは800種類・1200dpi対応)だけなので、入門版でも十分だと思います。

●両ソフト入門版の機能比較

 2つのソフトの入門版(「Comic Studio Debut」と「Comicworks Ver.2」)でできることをまとめてみました。まんが制作に最低限必要な機能をピックアップしています。なお操作感は、両ソフトを数年前のパソコン(Celeron 2.3GHz メモリー1GB Windows XP Home)にインストールして使ってみたもので、あくまで主観です。
  Comic Studio Debut 4.0 Comicworks Ver.2  
ペン機能


丸ペン・カブラ・G・スクール・筆などペン先の選択が可能。入り・抜きもつけられる。
手ぶれ補正あり。


基本的にはペン先の種類はなし。鉛筆かペンか筆といった感じ。
手ぶれ補正あり。
 
消しゴム機能  
ブラシ機能
種類が豊富。エアブラシ・マジック・鉛筆はもちろん様々なパターンブラシ(カケアミなど)あり。

エアブラシ・鉛筆・ペン…とシンプル。
 
ライン機能 ともに直線・曲線・折れ線などが引ける。線の入り抜きも調整可能。
集中線機能
線幅や間隔など細かく設定可能。曲線にすることもできる。

線幅等設定可能。ウニフラッシュの集中線フィルタがあり、好みのウニフラッシュが手軽に作れる
 
レイヤー機能
上位版にあるベクターレイヤー(解像度に依存しないレイヤーで拡大縮小等しても線が崩れない)機能はない
 
範囲選択機能 選択方法は双方ほぼ同じ。
読み込みファイル形式 BMP・JPEGのみ読み込み可。PSDの読み込みができないのがネック BMP・JPEG・PNG・PSDの読み込み可能。 業界で多用されるPSD形式に読み込み書き出しともに対応できている点でComicworksがよい。
書き出しファイル形式 BMP・JPEG・PSD BMP・JPEG・PNG・PSD  
スクリーントーン ともに上位版と比べ種類が少ない。
ペンタブレットでの線の入り・抜き ともに筆圧での強弱表現が可能。
スキャナーからの画像取り込み
しかし高解像度(1200dpi)などで取り込んでも上位版のMAXでないと高解像度のトーンが入っていない。
 
600dpiでの描画 ともに問題なし。
セリフの書き込み
文字入力だけでなくあらかじめ登録されたフキダシパターンが利用できる。
 
操作感 上位版と比べ相当な機能制限があるが、それでも多機能と感じる。
細かくツールの設定ができるし、パレットなども使いやすい。
4.0は初心者向けのビギナーズアシスタントというインターフェイスもある。ソフトの動作は少々重い。
ブラシツールの少なさや、画像の拡大・縮小やブラシのサイズ変更が少々面倒など…気になる点もあるが、定規ツールでは定規のシルエットが画面に出てくるなど、とっつきやすく作られている。
ソフトの動作自体も軽い。
 
※表の中の○はその機能があることを示しています。

 両方のソフトとも、まんが作画に必要な機能は十分満たしています。もちろん操作感はそれぞれ違いますが、このあたりは慣れの部分が大きいので、好みで選んでいいと思います。

 次回からは、これらのソフトを使って、具体的にまんが制作をしてみます。お楽しみに!(3月3日(月)更新予定)
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