[実践:めざせ!受賞編第22回]
仕上げ(5)
 今回からは仕上げの最終段階・トーンワークについてご紹介します。トーンに頼りすぎるのはどうかと思いますが、適切にトーンを使いこなせば、絵に立体感がでますし、リアルな表現も可能です。特に60番台のアミ点トーンは使用することが多いと思いますので、トーンワークの技術はぜひ身につけたいところです。

●トーンワークの流れ

 初級編の『トーンを使おう』でも紹介しましたが、トーンワークの基本的な手順についておさらいしましょう。なおサンプルイラストはアミ点トーンを使っていますが、やり方自体は他の種類のトーンとまったく同じです。

 イラストの髪の部分にトーンを貼ってみます。

 トーンをあてがって、爪の腹などで仮固定し、貼りたい部分から一回り大きく切り出します。この後の細かい切り出し作業を楽にするためです。なお、もし貼る部分が単純な形状ならば、この段階できちんと切り出して貼った方がいいでしょう。

 トーンを貼りたいところにトーンを仮固定します。ヘラやペン軸の反対側の丸い先端で軽くこすってトーンがずれないようにします。あとできちんと固定しますからこの段階では力を入れてこする必要はありません。

 下の輪郭線にそってトーンを切り出していきます。切り出しは通常のカッターナイフで十分です。細かい作業がうまくできないようなら、より繊細な作業に適したデザインナイフもあります。またカッターは切れ味が命です。トーンに引っかかるようになってきたら、すぐに刃を替えましょう。

 額にかかる髪の毛先など複雑な部分は輪郭線にそって切るより、不要部分のトーンをカッターで削ってから切り出したほうが簡単です。またこのサンプルイラストのような毛先の細かなところは、はがれたり、原稿を重ねる過程で破損したりしやすい箇所です。思わぬ事故を防ぐためにも削りで処理した方が安心だと思います。

 切り出しが終わったら不要部分をはがし、トーンを完全に固定させます。このときかなり力を入れてこすることになりますので、トーン保護のため、トーンに付属する台紙をあててこすります。

 完成です。
 貼る部分が多いとトーンワークはけっこう大変な作業です。またトーン自体高価なので多用するよりも、影や自然物・気象・気候表現などに絞って、アミ点トーンを使うことをおすすめします。

 次回もトーンワークの続きです。トーンの重ね貼りや一歩進んだ表現などのテクニックについてご紹介します。お楽しみに!(12月17日(月)更新予定)

サンプルまんが作成 (C)十神 真
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