
今回から『仕上げ』についてお話ししましょう。ペン入れ後の原稿にベタを塗り、トーンを貼り、修正を入れて完成原稿にする過程です。
●『仕上げ』の流れ
まずはどの順番で仕上げをしてゆくのか、サンプルを例に一般的な流れをご紹介しましょう。なお作家さんによって順番は前後する場合もあります。
[1]消しゴムをかけ、ペン入れした原稿を見返そう
上のイラストはペン入れが終わった段階の原稿です。仕上げの前に鉛筆線をすべて消すために、まず消しゴムをかけていきます。このときフキダシの中に鉛筆で書いたセリフはあえて残します。消しゴムをかけ終わったら、全ページ読み返してください。
消しゴムのかけ忘れはないか?
はみ出した線などはないか?
ペンを入れ忘れているところはないか?
ベタを塗るところ、トーンを貼るところはどこか?
などをチェックします。
さらに、作家さんによっては、
修正すべき箇所やトーンを貼るところを水色の色鉛筆で印をつける
ベタを塗るところはペンで×印をつける
などをしておくこともあります。これは仕上げをするアシスタントさんにわかりやすいように指定をするという意味なのですが、一人で描く場合も修正もれを防ぐ効果があります。
[2]ベタを塗る
背景や髪の毛などにベタ(黒)を塗っていきます。太いサインペンや筆ペンを使い、塗り忘れがないように、チェックしながら進めてください。なおここでベタがはみ出した場合は、きちんと乾かして修正液などで修正します。
[3]はみ出した線や失敗したペン画を修正する
次は修正になります。[1]でチェックしたところを修正液や修正用の白インクなどで消したり、あらたにペンで描き加えたりしてゆきます。この段階でペン画として完成させておくわけです。
[4]トーン貼り・最終修正
原稿にトーンを貼っていきます。もし鉛筆の消し忘れなどをそのままにしてトーンを貼ってしまうと、修正が大変なので、事前のチェックは念入りにしましょう。トーンを削ったりするのもこのとき行います。
またベタやトーンを入れたあとに、再び修正することもよくあります。たとえば描き文字を白くフチどったり、トーンにホワイトを入れたりします。また消しゴムをかけた段階で、もしフキダシの中のセリフが消えてしまった場合は、鉛筆で書き加えます。背景に文字をのせるためのトレーシングペーパーを使った指定なども完了させておきます。
最後にもう一度全ページを読み返して、修正もれなどがないかどうか確認します。
きれいでていねいに仕上げられた原稿は、新コミの審査でも好印象となるはずです。またプロの作家さんのアシスタントになると、まずはこの仕上げ段階をまかされることが多いようですね。
次回は仕上げのそれぞれの段階でのテクニックを詳しく解説していきたいと思います。お楽しみに!(10月15日(月)更新予定)
サンプルまんが作成 (C)十神 真
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