[実践:めざせ!受賞編第2回]
ストーリーはどうやって作るのか?(2)
 前回はストーリーの4つの柱、『テーマ』、『キャッチ』、『キャラクター』、『エピソード』について簡単にご紹介しました。今回からは、より詳しくお話ししていこうと思います。まずは『テーマ』についてです。

●『テーマ』は「読者に何を伝えたいのか」である

「そのまんがで何を伝えたいのか?」がテーマだと、前回も紹介しました。そして一度決めたテーマはぶれてはならないこともお伝えしました。テーマがしっかりしていると、まんがとして筋が1本通った、わかりやすい・伝わりやすいまんがになります。
 テーマ選びはなんでもかまいません。「友情」や「家族の絆」、「成長」…など、あなたが経験した身の回りのことでもいいでしょうし、感動したことをまんがにしてみたい、でもいいでしょう。あなたがそのまんがを描きたい理由が込められているならば、なんでもテーマになります。

●『テーマ』がすべてではない

 では具体的にストーリーを作ってゆく場合、どうするのでしょう? オーソドックスな手法は最初にテーマを決めて、それにそってキャッチやキャラクターなどを考えていくものです。描きたいテーマがあるならば、これでいいと思います。
 たとえば「見た目も性格もいまいちな女の子のシンデレラ・ストーリーが描きたい」となれば、テーマは「サクセス・成長・勝利」というとても明確なものですから、それに合わせたこんな主人公キャラ、王子様キャラ…などと進めていくわけです。
 ただし、テーマがすべてではありません。プロの作家さんもテーマからではなく、描きたいキャラクターやエピソードから考えていく人も多いようです。
「こんなキャラクターが刀を持ってチャンバラしたらおもしろいかも…」
「こんなカーチェイスが描きたいなあ…」
「もし、地球が1か月後に滅ぶとしたら、何やるかなあ…」
といったところからふくらませて、あとづけで「自己犠牲・英雄誕生・…」などのテーマを入れることもあります。
 「おもしろいまんがはテーマが明確」とは言えますが、「テーマが明確だから、おもしろいまんがになる」わけではありません。テーマで悩むより、キャラクターやエピソードで悩んだ方が有意義です。前回もお話ししましたが、テーマはわかりやすく普遍的であることが多く、まんがのおもしろさとはまた別の問題です。

●読者層を考えた『テーマ』選びをしよう

 新人コミック大賞では部門別に作品を募集していますが、部門毎に成立しやすいテーマ、成立しにくいテーマがあります。一例ですが「仕事」、「郷愁」、「恋愛」などのテーマは、青年部門なら成立しますが、児童部門では難しいでしょう。描きたいテーマがねらっている部門・読者の年齢層に合ったものかどうかは、よく考える必要があります。
 もちろん絶対ではありませんので、「仕事」がテーマのまんがでも、こんなキャラクターやエピソードを盛り込めば、小学生の読者にも楽しんでもらえる、というのであればチャレンジしてみてもいいと思います。もしかしたらそれが「新しさ」につながるかもしれません。

 ちょっと抽象的なお話になってしまいましたね。あなたの好きなまんがをもう一度読み返してみて、「このまんがのテーマは何なのか」について考えてみてください。おもしろいまんがにはそこに明確な「テーマ」が感じられるはずですから…

 次回は「キャッチ」、「エピソード」についてご紹介しましょう。お楽しみに!(2月19日(月)更新予定)
サンプルまんが作成 (C)十神 真
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