[初級編第14回]
トーンを使おう(2)
 トーンの続きです。前回の後、皆さんから「トーンの削りがうまくいかない」「もっと詳しく教えて欲しい」というご意見を多数いただきました。というわけで、今回は『トーンの削り』について掘り下げてみたいと思います。

●1)削りができれば、こんな効果も

 トーンを削れれば、表現の幅はぐっと広がります。下のサンプルイラストを見てください。左はリアルな立体感の表現です。影と光の境界部分を削ってあげることで、グラデーションのような効果を出すことができます。この技はメカや背景などをリアルに見せる場合に重宝します。
 右は煙などの表現に使った例です。湯煙・雲・霧などの自然現象を表現する場合にも削り技は欠かせません。

●2)削るときはカッターの刃を寝かせた方向に動かそう

 カッターの刃は少し寝かせて使った方が動かしやすいようです。イラストのように刃を寝かせた方向に動かします。これで削れるのか疑問に思う人もいるかもしれませんが、大丈夫です。逆に刃を向けた方向に削ろうとしてもひっかかってうまく削れません。またカッターを扱う作業ですので、ケガをしないよう十分注意してください。

●3)削りの角度は22.5度で

 これはアミ点のトーンを削る場合の注意点です。イラストを見てください。アミ点のトーンを拡大したものです。点のならびが角度にして、0度・45度・90度…となるようにならんでいます。
 もしこの45度ずつのならびにそって削ってしまうと、右のイラストのように、アミ点がごっそりと削れてしまい、きれいなグラデーションにはなりません。
 そこで、削る方向を45度の半分、22.5度にします。もちろん厳密に22.5度で削るのは不可能ですから、だいたいでも大丈夫です。『直角を4分割した角度』とおおまかに目安をつけて削ってみてください。

 これを1方向だけではなく、下図のように多方向から削ってあげると、きれいにいきます。
 いかがでしたか? ちょっと初級編からは逸脱してしまったかもしれませんが、トーンを使いこなすには『削り』は必須です。トーンを数枚ムダにする気持ちで練習してみましょう。次回は、新人コミック大賞に応募するときの注意点についてまとめてみたいと思います。お楽しみに!(12月18日(月)更新予定)
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