[初級編第9回]
フキダシの描き方・セリフの入れ方 その1
 今回から2回にわたって、フキダシ・セリフ全般についてお話します。新人さんの原稿を見ていると、フキダシがとても小さかったり、セリフが読みにくい原稿をよく見かけます。フキダシも絵の一部分です。位置やサイズ、形を工夫してあげることで読みやすい原稿に仕上げることができるのです。

●1)フキダシの形はいろいろ

『フキダシ』とは、セリフが入る専用のワクのことです。下のイラストで紹介したようにセリフの状況によって、たくさんの種類があります。
 通常は(1)や(2)のフキダシを使いますが、最近は(2)の雲形のものはあまり見かけなくなりました。(1)の方が手軽に描けるからでしょうか。(3)は叫んでいる場合、(4)や(5)は心の中で思っているセリフの場合です。ちょっと特殊なのは(6)ですね。電話でしゃべっている、スピーカーでアナウンスしている、などのときによく使われます。

●2)フキダシは右から左へと読む

 前回のコマ割りで『コマは右から左へ読む』とお話ししましたが、フキダシも同じように右から左へと読みます。またしゃべっている人物の絵に近いところにフキダシを配置するのが鉄則です。
 下の左イラストのような、先にしゃべった女の子のセリフを受けて、男の子がしゃべるコマの場合、フキダシがたすきがけになって、とても読みづらいコマになってしまいます。こんなときは素直に人物の配置を変えて、右の絵のようにしましょう!

●3)フキダシに入るセリフは鉛筆で書く

 Q&Aのコーナーでも何度も解説しましたが、フキダシの中の文字は雑誌に載る場合、『写植』(写真植字の略)という専用の文字に置き換えられます。応募原稿ではペンで書かず、鉛筆で書いてください。

●4)フキダシに入る文字は
     20Q(きゅう)が基本

 フキダシの大きさは、セリフの文字数と文字の大きさで決まります。文字の大きさは、写植という専用文字で20Q(きゅう)というサイズが基本です。
 また、少年まんがや少女まんがの場合、セリフの漢字にふりがな(ルビ)がつきますから、行間も多少広くなります。右に20Qの場合のスケール表を載せましたので、フキダシの大きさの参考にしてください。

●5)セリフは読みやすく改行しよう

 まったく改行がなく、ずらずらと文字を詰め込むと、とても読みづらいフキダシになってしまいます。右イラストのように文節で区切って改行してあげると、格段に読みやすくなります。

●6)長いセリフはフキダシを分ける

 ちょっと長いセリフをしゃべらせたい場合、下左イラストのように巨大なフキダシ1つにすべて入れるより、右のように2つに分けたほうが、はるかに見やすくなります。

●7)セリフは内枠の基準線内に

 タチキリなどの場合、下のイラストのように、フキダシやセリフの位置が原稿用紙の内枠の基準線からはみだしてしまうと、印刷する場合、文字が切れて読めなくなることがあります。なるべく内枠の中におさめるようにしましょう。
 次回は、フキダシに入る文字の種類や描き文字について紹介します。お楽しみに!(10月2日(月)更新予定)
サンプルまんが作成 (C)十神 真
調べたい言葉を入力しよう!
(C) Shogakukan All rights reserved.